M&Aの進め方について Vol.1
M&Aのステップ概要
M&Aアドバイザーを目指す方、買手としてM&Aを検討されている方、様々な方がこの記事を見ていると思います。
今回は簡単にステップの概要とポイントについて書いていければと思います。
M&Aのステップはまず以下の通りです。
【売り手】
- アドバイザーとの初回打合せ
- 決算書にて簡易評価実施
- 候補先企業検討
- 売却諸条件の合意
- アドバイザリー業務契約書の締結
- 企業概要書作成における資料提出
- ノンネームシート、企業概要書の作成
- マッチングへ
【買い手】
- ノンネームシート、概要書にて検討
- アドバイザリー業務契約書締結
- トップ面談実施
- 意向表明書提出
- 基本合意契約書締結
- 買収監査実施
- 最終契約書調整
- 最終契約書締結
- クロージング条件調整、クロージング
売り手初回打合せから企業評価までの流れ
ざっと、手順を書いてみましたが、多いですね…( ´∀` )
M&Aは企業同士の結婚といわれることが多いですが、通常の結婚とは違い、
従業員や取引先など多くの人が関わる、かつお金もかかる話なので、一筋縄ではいきません。
それぞれ説明していきますね。
アドバイザーとの初回打合せ
私の完全な主観ですが、ほとんどのM&AのスタートはM&A仲介会社から来た、
電話、DMなどをたまたま売手オーナーが見て、自分も将来を考えなきゃなと考え始めるところから、
スタートしている気がしています。
もちろん、最初からM&Aという手段で資金を得ようと思っている経営者の方もいますが、
ごく少数の割合だと思われます。
そんなわけで、アドバイザーと売手オーナーがお会いをするのですが、
基本的にはM&Aアドバイザーが売手オーナー様の状況を聞きながら、M&Aが最適な手段かを
一緒にディスカッションしていきます。
良くある話としては、後継者がいないのであれば4つの承継の方法(親族内承継、従業員承継、M&A、廃業)を
説明したり、事業意欲旺盛な売主様であれば、〇〇という会社と手を組めばもっと今の事業を大きくできますよ、
とか、こんな話をしながらM&Aっていいよねという合意形成をしていきます。
決算書にて簡易評価実施
M&Aいいね!っと売手オーナーとの合意形成が取れれば、次は条件の整理です。
基本的に高く売りたい売り手と安く買いたい買手とその間で仲介手数料を取りたい仲介会社、の
3者の思惑があり、非常に調整が難しいフェーズになります。
基本的には売り手オーナーから決算書3期分を受領し、そこから評価をしていきます。
基本的に、会社が利益を出すと約30%~40%の法人税が掛かってきますが、
そこを避けるために、利益を圧縮するために様々な節税を行っています。
例えば、車両を買って一括償却をしたり、個人の生命保険に入って、保険料を経費に充てたり、
自宅の家賃を経費に入れたり、、、本当にいろいろやってます。
なので、実態の利益と決算書の利益に大幅に相違が出てくるので、ここをヒアリングをしながら、
実際にそのような私的経費を除いたときにどれくらいの利益が出るのかを確認していきます。
そこで算出された利益と会社の資産を見ながら、
過去の成約事例を交えながら、株価の目線を調整していくこととなります。
実際の評価手法として、大きく3つの方法があります。
- 時価純資産+営業権法
- EBITDAマルチプル法
- DCF法(ディスカウントキャッシュフロー)
これ説明するとすごーく長くなってしまうので、また今度書きます。
それではまた。
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